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「沈まぬ太陽」の反響「沈まぬ太陽」の反響

-週刊朝日 VS 週刊新潮・・・日本航空、機長組合の見解-
週刊朝日2000年2月11日号、18日号の2号にわたり “『沈まぬ太陽』を「私は許せない」” と題した記事が掲載されました。(18日号の表題は、“読者が一番泣いた「御巣鷹山編」こそ「許せない」”)
この小説のモデルにされたと思われる方々、特に“悪役”として描かれた方々の不満の声がのせられています。曰く、「俺はそんなことはしていない・・・」「そんな事実はない・・・」
また、18日号の記事の中に囲みで小説の主人公となった小倉元日航労組委員長の声が掲載されています。「作者が膨大な取材の中身を大幅に削除したり、逆に取材で言わなかったことを書いたのは当然であり、それについてあれこれ言われるのは迷惑である」とのことです。

これに対し週刊新潮は2000年2月24日号で、朝日新聞および週刊朝日の愛読者が送った週刊朝日への抗議文と、週刊朝日には取り上げられなかった御巣鷹山事故の遺族の方々の声を中心に反論記事を掲載しました。
主張の内容は、一般の読者は書かれていることがすべて事実だとは思わないであろうこと、週刊朝日の記事には御巣鷹山事故の遺族の声が全く掲載されていなかったこと、そして「実際のモデルはこういう人物だった」「自分はそんな悪人ではなかった」「御巣鷹山には恩地はいなかった」などというコメントを、得々と連ねることに、いったい何の意味があるのだろう。(下線は本文より引用)

両週刊誌の記事の中で日本航空の内部にいた人のこんな言葉がのせられていました。

まずは週刊朝日から・・・小倉氏のコメントの一部
「この小説で白日の下にさらけ出された、組合分裂工作、不当配転、昇格差別、いじめなどは、私および私の仲間たちが実際に体験させられた事実です。日本航空の経営側にいた人たちは、(中略)数々の不当労働行為やその他の不祥事を思い出されたらいかがでしょう。人間である限り、そんな事実はなかった、などとはいえないはずです。」

週刊新潮の中から・・・日航OBで航空評論家の楠見光弘氏の提言
「私は、『沈まぬ太陽』という作品は、御巣鷹山で亡くなった520人の声なき声を遺した書であると同時に“戒めの書”であると思います。現在日航は厳しい経営環境に直面していますが、この小説に描かれているような過去を清算し、反省して、将来を展望する糧とすべきではないでしょうか。そのためにも、日航は『沈まぬ太陽』を不愉快なものとして抹殺せず、きちんと向き合うべきです。それがご遺族と国民の信頼を回復し、本当のナショナルフラッグキャリアとして再生する唯一の道でしょう。」

しかし、当の日本航空の考え方は(社内誌より)

『本小説は、御巣鷹山事故に関する記述などから、舞台となる会社組織および登場人物のモデルとされる人々が、当社とOBを含む当社社員など実在の人物であることが連想され、この著作によって会社と一部個人のイメージ・名誉が著しく傷つけられており、遺憾である。
作者は巻末において「事実を取材して小説的に再構築した内容」と付言しているが、この小説が弊社をモデルとしたノンフィクションであるという意図ならば、事実無根の部分が多く、弊社をご利用される一般のお客様の誤解を招き、企業イメージを悪化させ、営業上も甚だ問題である。
弊社は、大競争時代の中においてサバイバルの途上であり、フィクションと思われるものの事実関係について争うつもりは、今のところないが、更に弊社のイメージを低下させるようであれば、別途の対応を取る所存である。』

また、2000年3月22日の経営協議会の場で次のようなやり取りがありました。

「沈まぬ太陽」に関する週刊朝日の記事について
(機長・先任ニュースより)

<日本航空が山崎豊子氏に脅迫まがいの文を送る>
組合:「沈まぬ太陽」に関して広報部長から2月1日付で業務連絡が出された。同日週刊朝日に「沈まぬ太陽」に関する記事が掲載され発売されている。事前にこの記事を知っていたのか?

新町広報担当取締役:中身について事前に話し合うことは一切していない。

組合:会社は山崎豊子氏に「沈まぬ太陽」の発行許諾の撤回、映画化、テレビ・ラジオ・ドラマ化の中止、日本航空と無関係の架空の小説であることの告知と、掲載に対する謝罪を申し入れていることは事実か?

新町取締役:JALとして代理の弁護士を通して出した。大きな世間的社会問題になったので、兼子社長も含めて機関として決定して出した。

<兼子社長の変節!?>
組合:1月27日の機長組合との役員懇談会の席上、社長は小説「沈まぬ太陽」について機長から読んだかどうか聞かれて「コメントはない」といっていたではないか。それが急に脅迫的文書まで送る事態となっている。考え方が変わった理由を説明する必要があるのではないか。

兼子社長:その時には感想まで求められなかった。感想を聞かれたならばこのように答えたであろう。

組合:山崎豊子氏に対する申し入れ文書の中で、事実無根と主張しているがどこの部分が事実無根なのか。

新町取締役:この場では説明できない。別の場を設定して説明したい。

組合:山崎氏への申し入れ文の中に「営業上甚大な影響がでている」とあるようだが、具体的数値など、根拠はあるのか?

新町取締役:具体的数字を出すことはできないが、日本航空のイメージを落とすことは、有形無形にダメージを与えることになる。

<日航経営者、恥の上塗り>
組合:日本航空には真面目にやっている人達もいるとして、逆に旅客から評価される面もあるのではないか。営業上甚大な影響というならば、旅客数・トンキロなど具体的数字を出さなければ、単なる脅迫と捉えられる。

新町取締役:ダメージを定量的に断ずるのは極めて難しいが、脅迫ではない。

組合:先程の経営の説明でも、昨年より旅客輸送は伸びており、良くなっている。日本航空としては恥の上塗りと言わざるを得ない。また、この様な行為は、出版妨害に当たるのではないか。

新町取締役:そのようなものには当たらない。

組合:日本航空の対外イメージや公共交通機関の責任を云々するのであれば、「安全上問題あり」とした地裁判決を守らないことの方が、労使関係を悪化させ、ストライキにまで発展する。そういったことの方が企業のイメージダウンとなるのではないか。

兼子社長:そういう比較の問題ではない。

組合:今のような経営の対応では、労使関係はうまくいかない。

ということで、過去を清算し、反省する気はあまりないようです。もっとも、素直に反省できる会社なら小説のモデルにはならなかったでしょうが・・・

最後に週刊朝日の記事に対する機長組合の見解を掲載します。

週刊朝日2月11,18日号(「沈まぬ太陽」を私たちは許せない)の正しい読み方(機長組合ニュース14-140より)
山崎豊子作の「沈まぬ太陽」が2百万部を超す大ベストセラーとなっていることはご存知のとおりです。週刊新潮での連載が始まって以来、お客様から「JALってすごい会社だネ」と言われたとか、社歴の長い人が「俺もそう思っていた」と話していたとか、新人から「全労ってひどい組合ですネ」との感想が出されたなど、社の内外でさまざまな議論を醸し出しています。
そんな中、週刊朝日は2月11日、18日号の2回に分けて山崎豊子氏を主に批判する人物を中心とした特集記事を連載しました。これを受けて会社は週刊朝日の機内搭載の拒否と思いきや、それどころか発売日の2月11日に合わせて小説「沈まぬ太陽」に対する当社の考え方なる業連を出しました。また社内報を出して会社の考え方を社員に徹底するなど、今回は真っ向勝負に出ています。こうなってくると国民航空=日本航空が証明されたも同然です。組合も参戦せざるを得ないでしょう。

週刊朝日の記事についてここだけは是非確認したいものです。

<利光元社長への疑問>
Q利光さん、あなたがそれ程までに小説「沈まぬ太陽」に憤慨するのであれば、特別販売促進費が毎年どのくらいの額になるのか?

その内訳としてどこの会社にどのくらい支払われているのか?

を組合に説明すべきです。

Q昨年夏、あなたの自宅にピストルで銃弾が撃ち込まれましたが、思い当ることはないのですか?家を間違えられたとでも言うのですか?

<週刊朝日記者への疑問>
Qせっかく関係者の取材をしたのに、どうして組合所属による差別や不 当労働行為、不当解雇・分裂などの問題について第三者機関や組合に取材をしなかったのですか?

Q小説の主な登場人物と推定されるモデル一覧表の中に、なぜ重要人物である轟鉄也(元全労委員長、JTS副社長の大島利徳氏と推定されている)と権田宏一委員長(元全労委員長、現名古屋支店長の渡辺武憲氏と推定されている)の二人を除いているのですか?

<吉高AGS特別顧問への疑問>
Q記事にある「…組合だって悪いところがあった。・・」とは具体的には何の事ですか?第三者機関から判決や命令を受けたのはあなた方ではないのですか?

<平野日航特別参与(前常務)は正直に認めています>
週刊朝日の記事から

「…日航にはたしかに、組合員に対する不当な扱いや差別人事、一部子会社での問題経営があった。…」

<どこまでがギリギリか?高級官僚と業界の癒着>
黒野前運輸事務次官(小説では石黒航空局総務課長)は正直に週刊朝日の取材に応じています。黒野氏は昨年運輸省を退官しましたが、スカイマークの生みの親で、航空の規制緩和の立役者とまで言われていました。また航空局長から初めて運輸事務次官となったキャリア組のエリート中のエリートです。しかし退官の直前に、大蔵省接待で話題となった風俗しゃぶしゃぶに日航幹部と一緒に出入りしていた事が入店者名簿で明らかとなりました。

週刊朝日の記事から

「航空会社の人と食事も酒もともにしたことがないと言うつもりはない。…行政官としてのギリギリのモラルは守ってきたつもりです。…・責任ある立場になってから二次会に行かないようにしていましたから…」

注:意味深長、しゃぶしゃぶ店での食事は通常一次会のようですが、ギリギリとは何か基準があるのでしょうか?

<百戦錬磨、派閥の領袖三塚氏と、山地元社長の反応>
「沈まぬ太陽」の記事について三塚氏はインタビューで「自分が出て騒ぎになるのも大人げない」とコメントしているようです。また山地元社長はゴルフとカラオケで忙しいのでしょうか「全く読んでないのでコメントのしようがない」と取材で応えているようです。

<まとめ>
今回の問題は、あくまでも小説の世界と割り切れないところに日本航空の黒い部分の根深さがあります。週刊新潮で連載が始まった時には機内搭載拒否で抵抗してみたものの、2百万部の売れ行きとなっては無視できなくなりました。誰かの号令で反撃開始となったようです。週刊朝日にコメントが出されているように、まだまだ色気のある人、したたかな人、過去の人とそれぞれ小説に対する反応を異にしているのも興味深いところです。

その筋の話によれば、日航お抱えのいつもの新聞記者が「沈まぬ太陽」に反論する単行本を出版するとの事です。今回の記事はその前哨戦としてのジャブと言ったところなのでしょう。ところで今回の週刊朝日の記事、読んだ方にはお分かりの事と思いますが、「沈まぬ太陽」の第五巻・会長室編(下)の10章とどこか似ています。小説に出てくる日本ジャーナルの事です。「朝日の名前があるだけについ信頼して…」と言うのはよくある話です。

週刊朝日の販売部数が伸びないと言われているのは、今回のように読者の反権力という朝日への期待に反して、日航経営と政界・御用組合幹部との癒着の実態に目をつむり、事件の本質にメスを入れるという姿勢に欠けているからでしょう。通り一遍のワイドショー並みの記事は専門の別のアサヒに任せた方がよっぽど面白いでしょう。

もっとも朝日が「沈まぬ太陽」2百万部の売上げにあやかって、その2百万部読者に週刊朝日を売り込もうと考えてのことなら理解できるところです。しかし万が一にもそのような発想からの二週連載であるならば、読者は見抜き、いずれ離れていくでしょう。

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「外国人乗員問題」    「JAZ派遣運航乗務員全員の乗務アサイン終了」《23期》 機長組合見解 (PDF) 2009/05/16 Up 外国人乗員を前提にした乗員計画を見直させる《22期の成果》外国人乗員による日本人乗員のジョブ・セキュリティの侵害を一程度食い止める。  JAZ未組織外国人乗員の在籍数の減少  JAZ未組織外国人乗員の新規採用凍結    実行乗員計画の中で、08年度の外国人乗員採用数を0とした。在来747機の退役に伴う日本人機長の移行先の確定A300、MD-90、737等を含めいつどの機種に移行するのか全くわからない状態であったが、原則全員が777に移行するとの回答を得た。 運航本部の事業計画への関与かつてはBAZが一方的に事業計画を作成し、運航本部はそれを無批判に受け入れて乗員計画を作成することがまかり通っていた。しかし12月11日の役員懇談会の社長発言「今後とも運航本部の意見を充分に聞きながら進めていく」にあるように、経営のトップは「運航本部が乗員計画上の視点で事業計画作成に関与していく」ことを判断した。今後は機長組合と運航本部が交渉した内容が、より、経営の方針に影響を与えうる状況となっている。会社が経費節減を目論んで設立したJAZの運航がなし崩し的に拡大されていく中、歩調を合わせるように、外国人乗員の在籍数はこの数年年急激な増加を続けてきた。06-10年の中期計画では10年までにJAZにおいて多くの外国人乗員を採用していくという実行乗員計画(06年時点)を策定していた。 07年になり、人的生産性10%向上施策による乗員配置数の見直し、911テロ後の航空不況から欧米のメガキャリアが立ち直りを見せてきたことによる世界的規模での乗員の需要のひっ迫などを受け、07年の実行乗員計画では10年までの採用数を修正していた。  ≪22期の活動≫ 8月10日付 未組織『外国人乗員』の-400移行に対する機長組合方針 11 月 か ら の 移 行 訓 練 は 凍 結 せ よ !  8月13日付 社長宛文書【未組織派遣『外国人乗員』に対する緊急要求】の発信 「日本航空の路線は乗員の認めた乗員で運航する」という原則に向け資料1 <機長組合要求>、中・長期的な事業計画の中で『外国人乗員』の完全撤退を図るべく、『日本人乗員』の採用・機長養成を促進させるような乗員計画の作成を求めた。また、『外国人乗員』の-400への移行を凍結し、日本人乗員とのセニョリティの確立を求めた。  → 資料1 参照  22期執行委員会発足後わずか10日という異例の速さであったが、在来747機の退役に際し、08年11月からのJAZ外国人乗員の747-400に移行訓練開始を目の前に控えるなか、これ以上の日本人乗員のジョブ・セキュリティの侵害を許さないという強い決意表明であった。 外国人乗員に対する働きかけ 外国人乗員に対して、機長組合の方針を伝えるべく英文レターを発行。直接IASCOのオフィスに機長組合NEWSを届けた。その後も合わせて4通の英文組合NEWSが発行された。外国人乗員の流出が発生していく中、匿名でJAZ乗員が親睦会(JAZPA)を設立しHPを立ち上げるなどの行動があったが、この組織の質問にも丁寧に答える対応も行った。継続的な会社との交渉 ?@・・・コストメリットは幻想だった。 9月19日を皮切りに10月10日、10月23日、10月31日と継続的に事務折衝を重ねる中で、これまで闇の中であった外国人乗員の実態(契約内容・待遇・年齢構成・減耗率・派遣手数料等)を次第に明らかにさせた。これらの交渉の中でコストメリットがあるというこれまでの会社主張には、もはや何の裏づけもないことを明らかにした。想定を大きく超える外国人乗員の流出 07年春の段階で5%(8名程度)と見込んでいた減耗率を大きく超える勢いで外国人乗員の流出が続く中、9月28日にはJAZ Managing Director Letterによって、09年度までに全外国人乗員を-400へ移行させると発表。(日本人乗員に対しては移行先・時期に明示は一切ないまま) OCCCを巻き込んでの更なる圧力 外国人乗員から機長組合方針に対してメールで質問が来たことから、それにこたえる形でQ&Aを英文NEWSとして発行。9月29日に横浜で開催されたOCCC(ワンワールド乗員組合)の秋の定例会において、機長方針を全面的に支持する、との見解を取り付け、英文NEWSを作成。そして、10月23日に、機長組合方針についての解説レターを英文で発行。(このさいの執行委員の署名にCaptain Instructor Pilotとの記載をしたために外国人乗員に大きな動揺を与える結果となった。) 継続的な会社との交渉 ?A・・・経営トップに問題を認識させる。

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ヒューマンエラーは裁けるか ~安全で公正な文化を築くには~原題 “Just Culture : Balancing Safety and Accountability” シドニー・デッカー著(監訳 芳賀 繁氏) Just Cultureという言葉を耳にしたことはありますか?この“Just”という言葉の邦訳としては、「公正な」とか「正義の」といった言葉があてられることが多いようです。 ICAO等の海外の文献では、「積極的な安全文化」として以下の5つの要素があるとされています。(後に紹介しているように4要素とする考え方もあるようです) 「報告する文化」・・・エラーや経験を報告する用意が出来ていること 「情報共有の文化」・・・システムとしての安全性を決定する人間、技術、組織、環境等の要因について、知識が与えられていること 「柔軟な文化」・・・臨機の対応が強く求められたり、危機に直面した場合、通常の上下関係の組織からフラットな組織への変更を受け入れることが出来ること 「学習する文化」・・・安全情報から積極的に対応を検討することが出来る、また、大きな変化を成し遂げようとすること 「正義の文化(Just Culture)」・・・安全に関する重要な情報を提供することが奨励され、さらには報いられること。ただし、許容される行動と許容されない行動との間に明確な線引きがあること。 一方、JALの安全管理規定では次のようなヒューマンエラーへの非懲罰ポリシーが掲げられています。 航空運送の安全に直接係わる不安全事象を引き起こした行為のうち、十分注意していたにも拘わらず、避けられなかったと判断されるヒューマンエラーについては、懲戒の対象としない。これは「エラーを起こした個人を責めるのではなく、なぜエラーが起こったのか、真の原因を究明し再発防止を図る」観点から設けられたもので、安全文化の醸成に寄与するであろう先進的なポリシーと言えます。とは言うものの、これをさらに掘り下げて考えていくと、次のような疑問が湧いてきます。すなわち、 この場合の「十分注意していた」というのはどの程度の注意力を指すのでしょうか? また、どのような事態の場合「避けられなかったと判断される」のでしょうか? そしてこれらの点について、客観的で明確な線引きは果たして出来るのでしょうか? “起きてしまったことから最大限の学習をし、それによって安全性を高めるための対策を行うことと同時に、事故の被害者や社会に対して最大限の説明責任を果たすこと。この二つの目的を実現するための挑戦を続ける組織文化が「ジャスト・カルチャー」なのだ。” 先にあげた疑問を解決するためのヒントとして、「ヒューマンエラーは裁けるか ~安全で公正な文化を築くには~」(原題 “Just Culture : Balancing Safety and Accountability”)と題する本の日本語翻訳版が先般発行されています。(監訳者はJAL安全アドバイザリーグループのメンバーでもある芳賀 繁氏)

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2001/09/30私は,広島大学附属病院講師のHNと申します.9月27日広島発羽田行き,貴社JAL172便に妻と子供(3歳と1歳)と共に搭乗した時の出来事です.最初は,子供にとおもちゃを差し出してもらったのですが,他社ではすくなくとも『どれかお好きなものをお選びください』あるいは,もっと親切な客室乗務員の方は子供に向かって『どれがいいかなぁ』など話しかけてくれます.しかし,当機のXさんという客室乗務員は全くもって無言で『どうぞ』の一言もありませんでした.これだけではなく,1歳の子供がぐずったりするので,一度は上に上げた荷物を降ろしてジュースを飲ませたりする必要があるのですが,いかにも迷惑そうに『ここは安全路になるので手に持っておいてください』と再三注意を受けました.特に子供自身は危ないなどの意識がなく,自分がいやであれば親の手をすり抜けて床に降りようとします.親は普通,無理矢理子供を羽交い締めするのではなく,いったん床に降ろして抱き直そうとします.ただ,このような時にも床に子供を降ろすや否やに『危険ですので子供をしかっり抱いておいてください』ときつい口調で注意を受け,妻が苦労しているのを手助けしようと持っていた荷物を床におくと『先ほど荷物は持っておいてくださいと申し上げたでしょ』と矢継ぎ早に注意される状態でした.アメリカの航空会社では,離陸前に安全通路になる場合には事前に説明があり,特にそれに伴う義務などについても平易な言葉で十分な説明があります.十分な説明はない上に,まるで迷惑扱いされるような客室乗務員の態度は非常に許し難いことと思えます.特に,子供は健常者であっても,乳幼児の場合ある種のハンディキャップを負っているものと同じと思います.したがって,今回の客室乗務員のXさんの対応には非常に憤りを覚えており,貴社に対して謝罪をお願いしたく筆を執りました.最後に,他の客室乗務員の方々は非常に優しく,またいわゆるホスピタリティに満ちた接客であり,この場を借りて御礼申し上げます.                                    HNさん  この度は当社便にご搭乗いただいた際に客室乗務員の対応に大変不手際がありましたこと、同じ社員といたしましてお詫び申し上げます。ご指摘の内容は同じ子供を持つ親としても十分理解できるものです。ただ、 私ども機長組合といたしまして、Nさまのご指摘に対応する方策がありません。ご投稿の内容を当社の苦情処理係りに転送することはできますが、その後の対応をフォローすることもできません。したがいまして、お手数とは思いますが当社の係りに直接、申立てていただくことが、もっとも責任持った対応が可能になるかと思います。窓口としたしましてはJALご意見ダイヤル0120-258600がよろしいのではないでしょうか。お役に立てませず申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。 2001/09/28パイロットの方々に質問です。第一種航空身体検査を受けるにあたって気をつけること、対策していることなどありましたら教えてください。私は、来週の土曜日に航空大学校の航空身体検査を受けます。                                     KTさん それぞれ気になる項目があるものですが、例えば高血圧の人の場合食生活に気をつけるとか、視力が気になる人はブルーベリーなどののサプリメントを補給したり、山椒が効くとか、肝機能が気になる人はお酒を控えたりしているようです。まだお若いと思いますので、あまりあてはまらないかもしれませんね。いずれにせよリラックスされて風邪などひきませぬよう体調を整えて検査に臨んでください。合格されますことお祈りしております。 2001/09/26 9月26日、ブリスベン発東京行き762便のG機長様  スチュワーデス(たしかKさんという名札をつけた)にお願いした座席変更の希望が不調だったことから、機長様のサイン入りの赤道通過の証明と機長様の信念を記したメモを頂きました。このような危険な世界情勢の中で、日々特に気をおつかいになる機長としての大きな責任を負っておられる中で、私のような一個人のワガママが受け入れられなかったような細かいことにまで気をつかって頂き、誠にありがとうございました。感激しております。ずいぶん以前から計画した私たち夫婦の大切な記念のオーストラリア旅行の最後の素晴らしいプレゼントとなりました。大切な記念品とさせて頂きます。 ジャンボ機のコクピットの複雑な機器を使いこなして大きな機体を操る機長には畏敬の念を抱いております私にとりまして、G機長様のサインはほんとうに貴重なもので、何よりの宝物になります。 危険を孕んだ世の中になっています。どうか今後ともご無事で飛行を続けられますことを祈ります。また乗せていただける日が来ることを念じております。 追伸:もし機会があれば当日のスチュワーデスのK様?にも感謝の念をお伝え頂ければ幸いです。 ご投稿ありがとうございます。当該機長にメールの内容は送らせていただきます。2001/09/20先日、送付依頼をしていた「日乗連・安全会議作成プレゼンテーションCD-ROM」が届き早速拝見しましたが、全て見終わった後何とも言えぬ不安感がありました。何故事実を湾曲してまでも、報告書を出さなければならなかったのか?日本はいつまでたっても航空後進国なのだなと改めて思いました。あえてこの場では役人に対してどうのこうのは言いませんが、123便のような事故を二度と起こしたくないと本気で願うなら、大規模な組織改革をしなくてはいけないと思うと同時に、何としても実施してもらいたいです。私を含め一般人に何ができるかはわかりませんが、微力ながらこうして機長組合の運動に賛同して盛り上げていきたいと思いました。 最後に、私は情報処理のSEをしており時々プレゼンに出席していますが、拝見したプレゼンのあまりの出来のよさに驚きました。今後もご活躍を期待しております。  いつもご投稿ありがとうございます。 事故調査の問題については、長年取組んでおりますが今後とも利用者・国民の方々とともに取組んでまいりたいと思います。その一環として今回のCD-ROM配布が大変御好評いただけたことは担当者としても嬉しいかぎりです。また身に余るご賞賛のお言葉いただき、これはCD-ROMの作成者にも伝えさせていただきます。  2001/09/16操縦室への立ち入りと機内警備について アメリカで想像を絶する、恐ろしい事件が起こってしまいました。犯人自身は自分の命を捨てないという前提で、ハイジャックに対する様々な対策が取られていたとおもいますが、それらを覆した今回の事件は大変ショックなものです。乗客としても大変不安を感じますし、飛行機上が職場の方々の不安も大きいのではないでしょうか。テロ活動を目的としたハイジャックとその対策についての意見として述べさせていただきます。 今回の事件で、テロ活動を阻止するために警備が強化されると思います。しかしながら、テロは数人で行う事が可能であるし、どんな形にせよ、操縦室を乗っ取る事ができれば、今回のような自爆テロが可能です。凶器になる物を持ち込ませない、機内で使わないという対策をとってもどこかですり抜けたり、何もなくても素手で凶行を行うことも決してないとも言えません。それらの対策として、操縦室に犯人を決して入れないということに尽きると思います。アメリカの航空機は数年前から乗客が飛行中の操縦室への立ち入りを禁止されていると聞いていますし、日本でも全日空機の乗っ取り及び機長殺害事件以降、操縦室への立ち入りが制限されていると聞いております。これは改めて重要な事であると考えられます。しかし、今回の事件はこれだけでは不十分であることが証明されてしまいました。ハイジャックされた4機のうち、全てかどうかは分かりませんが、少なくとも3機の飛行機の操縦室にテロリストが乗り込んで、操縦をしていた模様です。これは大変な驚きで、操縦室への立ち入りを厳しくしていたはずの米国機の操縦室が、たやすく乗っ取られていることになります。客席乗務員や乗客の命と引き替えに操縦室を明け渡したとの報道がなされております。今回のような自爆テロを想定に入れていなかったでしょうから、やむを得ないとも思いますが、今後は、何があっても操縦室を譲らず、飛行上の安全確保に於いての責任の明確化をすべきだと思います。 その一方で、欠けている事は、客室の安全を誰が確保するかと言うことですが、私は、保安員を別に置き、客室内の保安責任を持つべきだと思います。(米国機には配置されているはずでしたが、国内線は対象外だったのかは?です)大変なコスト競争を強いられている航空会社の努力に、さらなるコスト要因が付加される事となりますが、国の援助も含めて検討すべきことでは無いかと思います。 私は、飛行機に乗るときは、今でも毎回飛ぶたびに変わる雲の形、空の色、そして街の様子などを眺めることが楽しみですし、どんな天候でも確実に目的地に導いて頂ける乗務員の皆様の事を信頼しております。その信頼も乗務員の方の安全に対する努力の成果だと思っております。そんな努力と無関係に、安全が脅かされるとことは、大変に残念に思います。 今後は、警備の強化等で不便を強いられる事も多いかと思いますが、私が出来ることは、そのことに対して理解し、協力する事しかありませんので、是非とも十分な安全対策へのご検討をよろしくお願いいたします。 TAさん  貴重なご意見として承らせていただきます。2001/09/168月28日関空発ロス行き、9月4日ロス発関空着のエコノミーを利用しました。機長さんからキャビンアテンドに至るまで多くの方々の継続した安全運行、サービスには感謝しています。特に帰りの中国人と思われるスチワーデスさんは元気がよく、すがすがしいものであったと今も思います。困り事は、行きの座席のコントローラーがはずれなかったことと、トイレです。何とか横の方に立ってもらわず行けるようになれば・・。なかなか通路側はとれないので。帰りは、一度も行かずでした。また、食事中のリクライニングを戻すことは、常識かとは思いますが、そうでない方も多く、表示や放送をしていただくのが良いと思います。いちいちスチワーデスさんが注意をしていますが、案内があればこのあたりはスムーズに行くように思います。東京大阪をスーパーシートで頻繁に利用する私としてはつらいものがありました。しかし、スーパーシートと違ってCクラスは高すぎるので。せめて座席だけ広いクラスを作ってもらえばありがたい。特に高齢化の方向で、海外に行く層も高齢化すればそんなサービスは受けそうな気がします。私は腰痛持ちで余計です。内容が内容で省略すべきはして公開してもらえばありがたいです。 私ども機長組合としても旅客の健康や快適性については無視できない問題ではありますがなかなか取組めない範囲であります。しかし日航内で私どもと共に頑張っている客室乗務員で組織する日本航空客乗組合では大きな問題として取り組みをすすめています。この内容は客乗組合の方に紹介させていただきます。 なお客乗組合のHPはhttp://www.bekkoame.ne.jp/~jcauです。  2002/09/12昨日CDが到着しました。早速拝見し、日本航空機長組合殿の言いたいことが良くわかりました。空の安全を願う者の1人として署名でも何でも協力しますので、是非活動がんばって下さい。航空機事故のニュースで、事故調の名前はよく耳にします。しかし、一般市民はさぞかしすばらしい技術で調査するのだろうと思っているかもしれません。実態はやはり日本のお役所ですね。がっかりしました。宮崎の事故例はとてもよくわかりました。論理的に調査することが真の対策に結び付くわけですからね。 私個人的にも事故調には1つ大きな疑問があります。私は軽飛行機も好きで時々乗せてもらったりします。そのこともあって、 軽飛行機の事故にも敏感です。ところが、事故扱いになったりならなかったりしているようです。これはどういうことか未だわかりません。同じ様な事故を起こさない為には、どんな事例でもファイルするのが本来の目的だと思うのですが・・!!不思議ですね。金でも積んでいるのかなあ??とさえ思えてきます。 米国マンハッタンのショッキングなニュースにはびっくりしました。飛行機があんな使われ方をされるとは、残念でなりません。機長さんたちはもっと悔しい思いをされていることでしょう。 仕事でもバンコク、マニラ、シンガポール等にたまに行きます。またJALに乗りますので、よろしくお願いします!!                                     INさん