Menu

日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association

「外国人乗員問題」

   
「JAZ派遣運航乗務員全員の乗務アサイン終了」
《23期》

機長組合見解 (PDF) 2009/05/16 Up

外国人乗員を前提にした乗員計画を見直させる
《22期の成果》
外国人乗員による日本人乗員のジョブ・セキュリティの侵害を一程度食い止める。
  JAZ未組織外国人乗員の在籍数の減少
  JAZ未組織外国人乗員の新規採用凍結
    実行乗員計画の中で、08年度の外国人乗員採用数を0とした。
在来747機の退役に伴う日本人機長の移行先の確定
A300、MD-90、737等を含めいつどの機種に移行するのか全くわからない状態であったが、原則全員が777に移行するとの回答を得た。
 
運航本部の事業計画への関与
かつてはBAZが一方的に事業計画を作成し、運航本部はそれを無批判に受け入れて乗員計画を作成することがまかり通っていた。しかし12月11日の役員懇談会の社長発言「今後とも運航本部の意見を充分に聞きながら進めていく」にあるように、経営のトップは「運航本部が乗員計画上の視点で事業計画作成に関与していく」ことを判断した。今後は機長組合と運航本部が交渉した内容が、より、経営の方針に影響を与えうる状況となっている。
会社が経費節減を目論んで設立したJAZの運航がなし崩し的に拡大されていく中、歩調を合わせるように、外国人乗員の在籍数はこの数年年急激な増加を続けてきた。06-10年の中期計画では10年までにJAZにおいて多くの外国人乗員を採用していくという実行乗員計画(06年時点)を策定していた。

07年になり、人的生産性10%向上施策による乗員配置数の見直し、911テロ後の航空不況から欧米のメガキャリアが立ち直りを見せてきたことによる世界的規模での乗員の需要のひっ迫などを受け、07年の実行乗員計画では10年までの採用数を修正していた。

 
≪22期の活動≫

8月10日付 未組織『外国人乗員』の-400移行に対する機長組合方針

11 月 か ら の 移 行 訓 練 は 凍 結 せ よ !
 

8月13日付 社長宛文書【未組織派遣『外国人乗員』に対する緊急要求】の発信

「日本航空の路線は乗員の認めた乗員で運航する」という原則に向け資料1 <機長組合要求>、中・長期的な事業計画の中で『外国人乗員』の完全撤退を図るべく、『日本人乗員』の採用・機長養成を促進させるような乗員計画の作成を求めた。また、『外国人乗員』の-400への移行を凍結し、日本人乗員とのセニョリティの確立を求めた。  → 資料1 参照 

22期執行委員会発足後わずか10日という異例の速さであったが、在来747機の退役に際し、08年11月からのJAZ外国人乗員の747-400に移行訓練開始を目の前に控えるなか、これ以上の日本人乗員のジョブ・セキュリティの侵害を許さないという強い決意表明であった。

外国人乗員に対する働きかけ

外国人乗員に対して、機長組合の方針を伝えるべく英文レターを発行。直接IASCOのオフィスに機長組合NEWSを届けた。その後も合わせて4通の英文組合NEWSが発行された。外国人乗員の流出が発生していく中、匿名でJAZ乗員が親睦会(JAZPA)を設立しHPを立ち上げるなどの行動があったが、この組織の質問にも丁寧に答える対応も行った。
継続的な会社との交渉 ?@・・・コストメリットは幻想だった。

9月19日を皮切りに10月10日、10月23日、10月31日と継続的に事務折衝を重ねる中で、これまで闇の中であった外国人乗員の実態(契約内容・待遇・年齢構成・減耗率・派遣手数料等)を次第に明らかにさせた。これらの交渉の中でコストメリットがあるというこれまでの会社主張には、もはや何の裏づけもないことを明らかにした。
想定を大きく超える外国人乗員の流出

07年春の段階で5%(8名程度)と見込んでいた減耗率を大きく超える勢いで外国人乗員の流出が続く中、9月28日にはJAZ Managing Director Letterによって、09年度までに全外国人乗員を-400へ移行させると発表。(日本人乗員に対しては移行先・時期に明示は一切ないまま)

OCCCを巻き込んでの更なる圧力

外国人乗員から機長組合方針に対してメールで質問が来たことから、それにこたえる形でQ&Aを英文NEWSとして発行。9月29日に横浜で開催されたOCCC(ワンワールド乗員組合)の秋の定例会において、機長方針を全面的に支持する、との見解を取り付け、英文NEWSを作成。そして、10月23日に、機長組合方針についての解説レターを英文で発行。(このさいの執行委員の署名にCaptain Instructor Pilotとの記載をしたために外国人乗員に大きな動揺を与える結果となった。)

継続的な会社との交渉 ?A・・・経営トップに問題を認識させる。

交渉の場が11月1日、11月7日の年末団交、さらに11月12日の経営協議会をはさんで、11月19日、11月28日の団交に移る中、運航本部だけでなく社長を含めた経営の中枢に向けて問題を発信し続けた。以下に交渉の中での代表的な発言を追っていく。

 
【 高橋副本部長 】
当面11月1日からの訓練は実施せざるを得ないが、機長組合の主張を踏まえ、要求には今後文書で回答する。 10月31日(事務折衝)
 
歴史的な問題、コスト・柔軟性・補完という三要素について、組合とはきちんと話して行きたい。 11月1日(団交)

 
【 原藤本部長 】
コストと柔軟性の説明は難しい(もはや説明不能)。当座の外国人乗員の必要性は解って頂きたいが、機長組合の主張は認識しており、長期的な乗員計画や事業計画について論議を進めたい。役員会でも、中期計画、乗員計画を修正することが必要だ、と話していく。 
11月1日(団交)
 
【岸田専務 】
コスト・補完・柔軟性の三原則についても、時代背景により変化しており会社も柔軟に対応していく。
乗員計画上の問題が事業計画実行に向けどのような障害になるのかを考えていく。グローバルなレベルでも現場技術者を如何に確保するかが航空業界の将来を握る問題だと思っている。
11月7日(団交)
 
【 西松社長 】
乗員計画は、事業計画の基本だと考えている。事業計画を大きく左右する前提条件だ。慎重に議論を尽くす必要がある。飛行機を買うためには資金面とかいろいろあるが、それと同時に乗員計画が成り立たないと事業計画そのものも成り立たないと認識している。運航本部の話は聞いていこうと思う。
運航本部から、ジョブ・セキュリティとセニョリティは重要な問題だと聞いている。 11月12日(経営協議会)
 
継続的な会社との交渉 ?B・・・回答に向かって。

12月11日の役員懇談会での西松社長発言によって、中期計画・乗員計画に関する継続的な本部交渉を約束させた。12月19日の第1回の本部交渉後、12月26日に会社見解(回答)が示され、1月17日、2月20日の本部交渉の中でさらなる回答が示されていった。

 
【 西松社長 】
今後とも運航本部の意見を充分に聞きながら(乗員計画・事業計画を)進めてゆく。ジョブセキュリティーと セニョリティーについては、運航本部と継続的に協議する場を組合にも提供して行く。係争事項は少ないほうが良い、運航本部に期待している。
12月11日(役員懇談会)
 
【 原藤本部長 】
中期プラン策定において、グループ会社全体の事業運営体制について、日本人乗員および外国人乗員それぞれの運航範囲がどうあるべきか、組合の案も示してもらいながら論議したい。乗員計画上の問題も、運航本部の主張が他の本部に理解されつつあると考えている。      
       12月19日(中期・乗員計画に関する第1回本部交渉)

12月26日 機長組合要求に対する会社見解(社長文書)を提示  
 

☆「見解」は組合要求への“回答”と会社側も認める。機長組合からの要求に対し、文書により社長名での回答が示されたということは、その内容・到達点についてはともかく、誠実な対応として評価した。これからの事業計画や乗員計画の中身こそが大事であり、今後とも継続的な話し合いが必要であることに変わりはない。

外国人乗員の新規採用の阻止

1月17日の中期・乗員計画に関する第2回本部交渉において、運航本部より-400において外国人乗員の新規採用(FOIN)を検討中との発言があった。

1月27日に-400教官室と執行委員のミーティングが開催され、外国人乗員の移行訓練に関する問題が討論された。その中でFOINには教官室の総意として反対していくということが確認された。

ついに、2月20日の中期・乗員計画に関する第3回本部交渉において、

☆ 08年度新規外国人乗員は採用しない。

☆ 在来747機長は、全員を777に移行させる。

☆ 737-800でJALのFOUGを開始する。

との発言を得ることができた。これまで会社は外国人乗員について10名程度の継続的な採用が必要だと頑なに主張してきた。表向きの理由は、外国人乗員の-400移行訓練に集中させるためといっているが、良質な乗員が確保できないという情勢や、組合と職場との一致した取り組みによって、ついに08年度の新規採用を阻止するに至った。

また、在来747の全機長を777に移行させるとの約束を得たこととあわせて、短期的視野に立てば、ジョブ・セキュリティの侵害を食い止め、(移行先という面での)セニョリティの問題に一定の回答が得られたと判断した。

外国人乗員へのリテンション策

6月27日に上記内容の外国人乗員の待遇改善が各派遣会社に通知された。

  1. 契約期間の延長:これまでは3年間だったものを5年間の契約とする。
  2. コンプリート・ボーナス:-400訓練終了後3年目)、6年目にそれぞれ月額給与の0.7か月、1.1か月を支払う。
    日本人乗員に対して乗手込で5%の給与カットの提案がある中では、とうてい認められるものではないが、他社に比べてPAYが低い中どれほどの効果があるかは疑問であろう。

≪今後の課題≫
ジョブ・セキュリティを守り外国人乗員と日本人乗員間のセニョリティを確立させるために
60歳以上の外国人乗員と日本人加齢乗員との格差を是正させるとともに、JAZ未組織外国人乗員の747-400への移行訓練を凍結させること。
09年度以降も未組織外国人乗員の新規採用をさせないこと。
未組織外国人乗員の機長昇格(ほぼ3年で機長に昇格)について、正規雇用の日本人乗員との間のセニョリティを設定し、遵守させること。
回答に沿った08年度実行乗員計画がいったんは示されたものの、787導入の遅れにより大幅な見直しが余儀なくされている。在来747日本人機長の移行先を777以外にすることも示唆している。職場の声(希望)を聞きながら、約束を履行させていく。
 

-400において退職する日本人乗員を全員加齢乗員として採用すれば、-400のマンニング上も外国人乗員は必要ではない。コスト・柔軟性の面でも、もはや何のメリットもないことが明らかになっているのに、外国人乗員にこだわる理由な何なのかを追求していく。今後の減耗率にも注目しながら、747-400によるJAZの運行を含め、全てのJALグループによる運航を正規雇用の日本人乗員に取り戻していくことを目指す。
 

運航本部は、09年度に新規外国人乗員の採用をほのめかしている。今後の一つの大きな山になることは間違いなく、全力で阻止していきたい。グループ内では、JEXでの外国人乗員採用のみならず、JACにおいては、ERJ導入に伴うメーカー派遣の外国人乗員が導入されようとしており、こちらにも注目していく必要が出てくるであろう。
 

08年4月の段階で、外国人乗員はすでにマンニング上も全く必要がないにもかかわらず、機長昇格訓練(CAUG)が続けられている。新規採用が無い中、年度末には4分の3が機長となり、JAZ CREWによる運航の半数がダブルキャプテンとなる。JAL本体の運航よりも高コストになることは明らかである。日本人乗員とのセニョリティの面からも、CAUGをさせない取り組みが必要である。

読者の皆様のご意見をお寄せ下さい。
機長組合は、この緊急要求をもとに会社との交渉に臨みます。「外国人乗員問題」について、皆様のご意見・ご感想がありましたら、 下記のリンク先よりメッセージをお願いします。

機長組合が推定する原因機長組合が推定する原因

=機首上げの原因は何か=事故調の報告書によれば、48分23秒からの異常な機首上げの原因は、速度増加を抑えようと機長が操縦桿を引いたために、自動操縦装置が切れてその反動で機体が急激に機首上げとなったとしています。 しかし706便の飛行記録には、自動操縦装置がオーバーライドされて切れた時の特徴的な昇降舵の動きは記録されていないなど、事故調の推論には無理があります。 それでは機首上げを起こさせた原因は何だったのでしょうか。 [SPOILERと一時的な上昇流が影響か] 事故調の報告書によれば、この時の垂直流は無視できるほどであったとしていますが、水平方向の風の変化は自動操縦装置の対応能力の2.5倍にも達するものであったとしています。このような激しい気流の変化には、かなりの垂直流が伴うと考えられます。 つまり機首が大きく上がった48分23秒頃には、かなりの上昇気流があったものと推定され、上向きの気流によって機首が押し上げられたことが考えられます。 また、SPOILERを開くと同時に機首上げが始まり、SPOILERが閉じられるとともに機首振動が収まっていることも事実です。SPOILERは大きな機首上げモーメントを発生させますので、強い上昇気流とSPOILERとの相乗効果による機首上げモーメントを、自動操縦装置が押さえきれなかった様子がうかがえます。 =自動操縦装置はなぜはずれたか!=事故調は1997年9月の経過報告書以来、「オーバーライドによって自動操縦装置がOFFになった」と推定していますが、事故調が“オーバーライド”の根拠としているのは「CWS(操縦桿が感知する力)に力が掛かった記録がある」事と「CRMという故障記録が残されている」事でした。 このうちの“CWS”については、パイロットがスイッチ類の操作をした時にも同様の記録が残る事、自動操縦装置により操縦桿が動かされた時に、操縦桿に添えられている手の動きが追従できなかった場合にも記録が残る事をこれまでに説明しました。 [CRMの故障記録は何を意味するか] 706便ではCRM(Command Response Monitor)という故障記録が残されていましたが、CRMとは、自動操縦装置の信号と実際の昇降舵の位置に誤差が出たことを示します。 事故調は、その原因を機長がオーバーライドしたためだと述べています。しかし事故機であるJA8580では、706便事故から9ヵ月後の1998年3月に、自動操縦装置が切れて急激な機首上げが発生するという706便事故と非常によく似た事例が、2件続けて発生しています。 これらのケースではいずれも“CRM”の記録が残っていましたが、自動操縦装置はオーバーライドされておらず、いずれも一時的な故障であろうと判断されています。アクチュエーターの内部のごくわずかな傷によってもCRMは発生するといわれており、実際に分解検査をしても発見できず、2回目の分解検査でようやく傷が発見できた例もあるといわれています。 このようなことから、706便が遭遇したような激しい気流の変化に際して、アクチュエーターがスムーズに作動せず、そのためにコンピューターが一時的な故障と判断して自動操縦装置を解除した可能性があります。 日本航空における飛行中の昇降舵トラブルの事例は、ほとんどのケースが“原因不明”となっており、いくつかの部品を交換しているうちに“異常現象が出なくなった”とされています。 [GによるACOの可能性] 飛行記録によれば、自動操縦装置のACO(Automatic Cut Off)機能が働いて自動操縦装置が外れた可能性も考えられます。 MD11では以下の条件下で、ACOにより自動操縦装置が自動的にOFFになります。 ?@ Vertical Gが1±0.6~1±1.4を超過 ?A Roll Rate(Rollの速さ)が10 deg/sec (毎秒10°)を超過 ?B Bank Angle(傾きの角度)が60°を超過

日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association

憲法9条は、「もう二度と戦争はしない」という気持ちから、「戦争の放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否定」をうたっています。世界に例を見ない9条によって、この60余年、日本は「戦争しない国」を実現してきました。ところが。この9条を変え、日本を「戦争のできる国」にしようとする動きが強まっています。安倍首相は任期中にも憲法を変えると明言しています。戦争で家族を失ったり、国のために人を殺したりする時代はもう二度と来てほしくありません。私たちの子供、さらにその子供の世代になっても。そんな願いを込めて、9条改悪に断固反対し平和憲法を守り続けましょう。   <憲法労組連>憲法9条を守りたい―。その大きな目的のために、産業分野の違いを乗り越えて手を取り合って結成されたのが、憲法労組連(憲法改悪反対労組連絡会)です。連合や全労連などに属していない中立系の産業別組合12団体で構成しています。2004年7月の発足以来、シンポジウムやシリーズ学習会を開催、市民団体なども連体し平和と憲法を守る大きなうねりをつくりたいと取り組んでいます。   参加団体:   映演共闘、航空連、私大教連、出版労連、新聞労連、全建総連、全港湾、全倉運、全損保、全大教、全農協労連、電算労 平和憲法の改悪に反対する要請署名 わたしたちは、平和憲法の改悪に反対します。 この署名は、すべての政党・会派の国会・地方議員、首長などへの要請に活用します。(個人情報保護の立場から、ご署名いただいた住所・氏名を他の目的に使用することはありません) ⇒ WEBフォームにて署名 ⇒FAXにて署名・PDFファイルのダウンロード (FAX番号:03-5756-0226) 憲法改悪反対労組連絡会(憲法労組連):新聞労連気付〒113-0033 東京都文京区本郷2-17-17(共門本郷ビル6階)

日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association

経営問題に関する取り組みについて(中期計画と人件費関連施策)経営問題について機長組合第22期では、以下の年間方針を基に取り組んだ。(1) 活動の基調(抜粋) ・ 06年度決算での突然の大幅赤字以降、後決算状況は好業績を示しており、これ以上の人件費削減はまったく必要がない。経営が人件費削減だのみの中期再生プランをこのまま推進すれば、「JAL再生」の原動力となるべき社員のモラルとモチベーションを損ね、安全とサービス品質の低下を招き、「JAL再生」に向けてまったくの逆効果となりかねない。 ・ 事業運営については、公共運送事業としての責務を大前提に、経営の状況を正確に分析して適正な事業計画を策定させる。 (2) 基本方針と課題(抜粋)    健全な事業計画策定・健全な事業運営の実現 ・ 真の赤字の原因を正しく分析させ、人減らし・人件費削減ではなく、適正な需要予測の元、収益性を重視した事業計画・路便計画を策定させ、健全な事業運営を行わせる。 ・ 事業計画・資金計画・予算・決算等の情報を十分に公開させ、分析・交渉および学習活動を行うとともに、広く社会に組合の考えを広める活動を行う。  <経営の対応と組合の取組みの概要>06年度の決算は、本業の回復が著しい中でも税調整会計により大幅な当期赤字を計上したが、経営は06-10年度中期計画で「年間06年度対比で500億円の人件費削減」方針を打ち出し、07年7月には具体策(退職金の切り下げ・夏期休暇のカット)を発表した。機長組合第22期の取り組みはこうした状況を引き継いで開始された。 この時点での経営の「人件費切り下げが必要な理由」は、もっぱら「金融機関がリストラ(人件費切り下げ)が融資の条件と言っている」であった 07年度上期決算では、予定されていなかった独禁法関連引当金(米国分)を計上しても年間の営業利益見通し(480億円)を大幅に上回り、職場には社員の頑張りに報いる経営の判断を求めたが、経営企画室は「下期は燃油費等の動向が不透明」と主張し、通年の見通しを変更しなかった。 JALFIO執行部は上期の好調な決算を受けて「年間一時金協定の再協議」を求めたが、結局通期収支に関する上記の経営の見通しに同調し、「最終決算時に再度交渉する」ことを確認したのみで、当初見通しを前提とした冬期一時金を受け入れた。 機長組合は、12月18日の執行委員会で「2007年度上期決算と10月仮決算を踏まえた人件費関連施策に関する機長組合見解」を確認した。[ 1218見解の骨子 (詳細は機長組合ニュースNo.22-091参照)] (1) 決算の現状について 現時点で「当期利益の見通しは変わらない」との経営の主張を社員は理解し得ない社員の懸命な努力に引き換え、経営戦略が当を得ているかは疑問である最終決算に大きな影響を与えている特別損益の説明が不十分である (2) 再生中期プラン(中期計画)と人件費関連施策について 経営が社員に痛みを強いる人件費関連施策を提示するやり方は極めて身勝手である金融機関が「人件費切り下げが融資の条件」と言っているとの情報を安易に一人歩きさせてはならない経営が現状を本当に「JAL存続の危機」と認識しているなら、従来の「JALFIOのみとの合意で強行する」手法を、明確に放棄しなければならない。(3) 機長組合の提言 07年度の収支が見通せた時点で、決算内容に応じた期末一時金の支給を確約すること収支状況が好転していることを踏まえ、退職金の見直しについては今年度中の実施を行なわず、08年度以降も継続協議して行くこと08年度以降の新中期計画策定にあたり早急に組合と十分協議すること第三四半期までの累積決算(4月~12月)においても収支が好調な状況は変わらなかったが、経営企画室は実態とかけ離れた「予算以上の利益は望めない。退職金の切り下げ等人件費の切り下げは必要」との説明に終始した。 2月6日に社長との面談が行われ、その中で社長は「70億円の当期利益計画は死守したい。それ以上の利益を還元したいので組合の協力をお願いしたい。還元は決算概要が見えてくる4月には示せるだろう。今後も話し合って行きたい」と強調した。 2月29日には新中期計画(08-10再生中期プラン)が示され、3月4日に経営協議会が行なわれたが、新たな中期計画には「1500億円を優先株の発行で増資する。その配当のために利益計画を上方修正し、人件費を100億円削減(08年度は10月実施予定で50億円)して、配当原資に充てる」という内容が含まれていた。新旧中期計画の利益比較(太字斜体は新中期計画) 機長組合は「還元の方法論と、中期人件費関連施策の詳細な論議のため、春闘の交渉とは別に、経営企画の役員の出席する交渉を早急に開催すること」を要求した。 08春闘団交の中で機長組合は「現在の収支状況なら、利益還元分を原資に、当面の退職金切り下げを回避し、話し合いを継続することが可能」と主張したが、安中労務担当は、決算上の知識が希薄な中でも「退職金を切り下げなかったことにより、70億円の当期利益を下回わるわけにはいかない」と強弁した。機長組合は繰り返し、社長の約束に基づき、社長及びBAZ役員が交渉に出席することを求めた。 3月27日には4月から予定された退職金の切り下げを前に、最後の団交が行なわれたが、会社側の出席者は従来の域を超えず、機長組合は「全く納得できない。このまま退職金の切り下げ強行と言うことになれば、第三者機関へ提訴ということにもなる。精緻な議論をしなければならない。3月中に説明がなければ、切り下げ強行などとてもできない。4月の説明であれば、切り下げを実施しないで決算を出すべきだ。今日の段階では議論不十分だ。早急にBAZ出席の交渉を求める」と主張した。 しかし労務・経営はJALFIOとの合意をてこに、4月からの切り下げを強行したため、機長組合は4月1日に見解(骨子)を発表した。 0401見解の骨子 (詳細は機長組合ニュースNo.22-149参照)  経営企画室や労務が執拗に赤字宣伝を行なったが、社員は好調な収支状況を十分に把握しており、JALFIO執行部も社長の「07年度利益から社員に還元する」との姿勢に合わせ、07年度臨時手当上積みに向けた特別協議を要求せざるを得なかった。機長組合は「形だけの再協議」に終わらせることの無いように、JALFIO組合員を含めた職場へ、以下を教宣した。(以下は、機長組合ニュースNo.22-160抜粋)[機長組合は、運航の現場の最終責任者の立場から改めて指摘する] JALFIO執行部が「07年度臨時手当に関する特別協議」を再開した事については大いに評価するが、最も重要なことは、JALFIO執行部が職場を振り返り、職場の声に真摯に耳を傾け、人件費削減一辺倒の経営に安易に迎合せず、職場が納得する協議を行なうことである。 経営は真のJALの再生のために、JALFIO執行部との密室交渉を先行させることなく、全社員に対してきちんと利益を還元する姿勢を示すべきである。 JJ労組の緊急要請は、「期末手当として1.6ヶ月を支払うこと」。春闘で会社が仮に示したような「お茶を濁した程度の期末手当」では許さない。機長組合は、経営に職場の要求に答える「利益還元」を行わせるために、それまでの経営姿勢と決算状況を職場に伝えるシリーズニュースを発行し、社員の認識を誤らせる宣伝を行なう経営企画室と、その宣伝を基に不誠実な交渉を行なう労務部を批判した。(機長組合ニュースNo.22-153,155,156,157,159 計5部) 5月2日には07年度決算の修正見通しが、5月9日には最終決算が発表されたが、中間決算時の米国分に加え欧州分の独禁法関連引当を行なっても、予算を大きく超える利益となった。また経営企画室は3月末の段階でも「年間利益は予算を大きく超えない」と主張しており、わずか1カ月余りで営業収支が400億円以上も好転する(?)状況であり、経営企画室の極めて欺瞞的な宣伝の実態が明らかになった。[07年度利益見通しの推移と最終決算] 5月8日には、0.3カ月+10,000円の07年度利益への還元(期末一時金)が提示されたが、12日には100億円の賃金切り下げの具体策(ほぼ全ての賃金項目の5%カット、08年10月1日実施予定とし、初年度効果は50億円の恒久策)が提示された 。 5月13日には決算説明会が行われ、組合は概略以下の主張を行なった。(詳細は機長・先任ニュースNo.2007UY‐023参照)経営企画室の3月14日付け文書は意図的な黒字隠しの虚偽説明米国と欧州を合わせ違法なカルテルで170億円の損失を出した経営責任は重大JALカードの売却に関して損金は前出し利益は先送りの会計操作があるとの感が強い増えないと言っていた特損が、255億円も増えるというのは損失の前出し08年度に社員から新たに100億円の賃金をカットを計画しながら予算説明が不十分燃油費のヘッジ単価について説明しないのは交渉経緯にもとる08年度の人件費削減計画額▲270億円の内訳の詳細な説明を求める 5月27日には経営協議会が行なわれ、組合は概略(◇)の主張を行なったが、西松社長は(◆)の答弁を行なうに止まった。(詳細は機長・先任ニュースNo.2007UY‐025参照)◇