Month: November 2011

日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association日本航空機長組合 – Japan Airlines Captain Association

 2010年8月27 日本航空機長組合 8月31日の会社更生計画提出を前に、新人事賃金制度に関して現時点での方針を以下のとおり決定いたしましたので、速報でお知らせします。詳細については、後日発行する機長組合ニュースをご覧ください。新人事賃金制度に関する8.27機長組合執行委員会方針現在会社から提案されている新人事賃金制度案については、「JAL再生」に不可欠な更生計画案が認可される条件の一つである。 機長組合は4月21日にその骨子が提示されて以降、管財人団を含めた経営と精力的に交渉してきた。 その「制度」については、機長組合の主張も取り入れられ、概ね到達点に達している。ただし、現時点においても継続して協議されている項目もある。 一方、その「水準」については、「激減」という言葉がふさわしいほど理解の範疇を超えるものである。これについては、今後再生の過程で協議を続け、実年収などの観点で改善を目指すべきものと考える。しかし、私たちが現在置かれている社会的状況を考えるならば、この「背景」と「必要性」について、残念ながら受け入れざるを得ないこともまた事実であると判断する。 以上を鑑み、機長組合執行委員会は新人事賃金制度の内容について「合意の方向性」を確認する。未だ提示されていない項目や残された課題について最終的な合意に向け、今後も精力的に協議していく。 2010年8月27日  日本航空機長組合   読者の皆様のご意見をお寄せ下さい。ご意見・ご感想がありましたら、 下記のリンク先よりメッセージをお願いします。

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ヒューマンエラーは裁けるか ~安全で公正な文化を築くには~原題 “Just Culture : Balancing Safety and Accountability” シドニー・デッカー著(監訳 芳賀 繁氏) Just Cultureという言葉を耳にしたことはありますか?この“Just”という言葉の邦訳としては、「公正な」とか「正義の」といった言葉があてられることが多いようです。 ICAO等の海外の文献では、「積極的な安全文化」として以下の5つの要素があるとされています。(後に紹介しているように4要素とする考え方もあるようです) 「報告する文化」・・・エラーや経験を報告する用意が出来ていること 「情報共有の文化」・・・システムとしての安全性を決定する人間、技術、組織、環境等の要因について、知識が与えられていること 「柔軟な文化」・・・臨機の対応が強く求められたり、危機に直面した場合、通常の上下関係の組織からフラットな組織への変更を受け入れることが出来ること 「学習する文化」・・・安全情報から積極的に対応を検討することが出来る、また、大きな変化を成し遂げようとすること 「正義の文化(Just Culture)」・・・安全に関する重要な情報を提供することが奨励され、さらには報いられること。ただし、許容される行動と許容されない行動との間に明確な線引きがあること。 一方、JALの安全管理規定では次のようなヒューマンエラーへの非懲罰ポリシーが掲げられています。 航空運送の安全に直接係わる不安全事象を引き起こした行為のうち、十分注意していたにも拘わらず、避けられなかったと判断されるヒューマンエラーについては、懲戒の対象としない。これは「エラーを起こした個人を責めるのではなく、なぜエラーが起こったのか、真の原因を究明し再発防止を図る」観点から設けられたもので、安全文化の醸成に寄与するであろう先進的なポリシーと言えます。とは言うものの、これをさらに掘り下げて考えていくと、次のような疑問が湧いてきます。すなわち、 この場合の「十分注意していた」というのはどの程度の注意力を指すのでしょうか? また、どのような事態の場合「避けられなかったと判断される」のでしょうか? そしてこれらの点について、客観的で明確な線引きは果たして出来るのでしょうか? “起きてしまったことから最大限の学習をし、それによって安全性を高めるための対策を行うことと同時に、事故の被害者や社会に対して最大限の説明責任を果たすこと。この二つの目的を実現するための挑戦を続ける組織文化が「ジャスト・カルチャー」なのだ。” 先にあげた疑問を解決するためのヒントとして、「ヒューマンエラーは裁けるか ~安全で公正な文化を築くには~」(原題 “Just Culture : Balancing Safety and Accountability”)と題する本の日本語翻訳版が先般発行されています。(監訳者はJAL安全アドバイザリーグループのメンバーでもある芳賀 繁氏)