(3)故障の発生
3名編成機であれば航空機のシステムに故障が発生した場合,航空機関士がその故障に対処し.仮に航空機関士がその故障にかかりっきりになったとしても操縦は2名のパイロットで続けられます。
しかし2名編成では,一人のパイロットがその故障に対処しなければならない為,もしも一人のパイロットが,その故障にかかりっきりになったとすると.操縦はもう
パイロットによるワンマンオペレーションになってしまいます。
<3名編成での故障の対処>(3名でよかったアンケートより抜粋)
| 3名編成のB747において,離陸直後機体に通常にない振動が感じられ.その振動は フラップを上げ終わっても続いていた。 その為航空機関士が翼のチェックに行ったところ.飛行中に作動してはならないグランドスボイラー(地上でのみ働き,主翼に発生する揚力を殺し,ブレーキの制動効果を高わる働きをもっ装置)が.作動していることが判明した。このグランドスボイラーに入る油圧システムを切って,グランドスボイラーをもとに戻し引き返した。 |
| クルーズ中.最後部担当のスチュワーデスより,「飛行機がおかしなゆれ方をしている。ダッチロールのように感じる」という報告があった。 コクピットでは特におかしな揺れは感じられなかったので.航空機関士と副操縦士がかわるがわるチェックに行った。後部のインターホンとコクピットのインターホンで揺れた時の状況を連絡しながら.操縦輪の動き.ヨーダンバーの動きをチェックした。明らかに客室では通常と異なる揺れが(横にスライドする動き)感じられ.航空日誌にその旨記載した。 地上でチェックした所.ヨーダンバーコンピュータの故障が判明した。 3名編成だからこそ対処できたと思う。客室にいた時間も令裕を持っで情況の確認ができた。2名編成ならとても無理だと思う。 |
<2名編成での故障の対処>(他社での報告)
| 2名編成のB767において,上昇中10,000フイー卜を過ぎた頃,客室高度が異常に上昇し,上昇率は振り切れてしまった。EICASに“CABIN AUTOINOP(与圧制御装置の故障)が表示され,AUTO1,2ともに不作動となった。その後“CABIN
ALTITUDE”も表示され,MASTER CAUTION(異常発生を知らせるLITE)も点灯し,サイレンも鳴った。 自動システムが両方とも使用できないので.手動操作を試みたが.なかなか操作できず.客室高度が上がり続ける為,ATCに連絡を取り上昇を停止した。しかしエンジンの出力が変わると更に操作が難しくなり.困難を極めた。副操縦士には手動操作に専念するよう指示し,ようやく客室高度5、000フィート程度で上昇率は収まり,引返すことにした。 着陸するまで副操縦士は手動操作にかかり切りとなった。 |