「運航安全ワーキンググループ」

   
 
J4ニュースNo.07UY-6970737577、機長組合ニュースNo.22-132151204

08216日のJL502便重大インシデント、翌34日のJL1280便滑走路誤進入はいずれも路線訓練の場で発生したことから、日本航空では35日、当面路線における訓練を中止する対応を決定した。

これら一連の運航トラブルは乗員の漫然とした過失に起因した事例ではなく、誰もが同じような状況に陥ってしまうかもしれない事例であった。機長組合も、こうした事例がJALで相次いで発生したことを重大に受け止めた。連続した運航トラブル以降、JALには常に厳しい目が向けられており、再度何かが起これば、JALの存立基盤に関わる“安全への信頼”が揺らぐことになりかねない。そのような認識から、機長組合は運航の最終責任者たる機長の集団として、当時の運航状況や運航環境などを含めたあらゆる要因を抽出し、また私たち自身の運航の姿をも謙虚に省み、再発防止を図っていくとの決意を、社内そして社会に表明した。

一方、会社に対しても、抜本的な再発防止策について現場の乗員と協議するよう申し入れた。運航本部はこの申し入れに応え、運航本部副本部長を座長とし、運航本部各室・各部の部長級を中心とした管理職と4乗組の代表(執行委員及び一部の安全専門委員)で構成される運航安全ワーキンググループを立ち上げ、路線訓練の再開および運航の安全を確保するための諸施策を広く検討し、適宜運航本部長に答申することとなった。

747-400の編成問題を取り扱った乗員編成会議(1988年)やLOSA STCなど一部を除き、安全問題について会社と組合が合同で協議し答申を纏め上げる活動はなかった。日々の運航に有効な安全対策を策定し現場に浸透させていくには、職場の状況にマッチした対策であることが不可欠であり、職場の理解と信頼関係が欠かせない。ICAOが策定したSafety Management Manualでも、安全管理においてパイロットなど専門職の団体が果たす役割も重要とされている。現場の声を吸い上げる母体として、組合がこれに参画する意義は大きい。

過去のさまざまな事故の教訓から、人間はその本質上エラーを犯すことから逃れられず、不具合事象に繋がる判断や操作のエラーは「原因」ではなく「結果」である。その要因となる現場に潜むスレットを抽出し、対策を講じていく不断の努力こそが必要である。

WGは、発足直後から、「日々の運航でのスレットを抽出するためのアンケートの実施」、及び「教官ミーティングや一般乗員のミーティングへのオブザーブ参加」を実施した。

その後、数回の会議を重ね、緊急的に必要な措置を列記した答申を纏めた。

対策の一つとして、滑走路へ進入する際の用語を4つに限定した。人間であるが故に完全には排除できないエラーを最小限とするため、「所定の用語に限定し、そのフレーズが耳に入らなければ再確認する」ことで、乗員が「状況を勘案して管制指示の内容を解釈する」余地をなくすことを目的にしている。

緊急的措置は、訓練再開に向けに短期間に纏め上げた内容であるため、PFPMの対応が中心に据えられているが、答申では訓練の場におけるスレットの広範な抽出や管制システムのハード・ソフト面の改善など、今後取り組むべき中・長期的な課題についても改善を図ることを確認している。中・長期的措置の実施に向け、社内各組織に担当が振り分けられ、7月現在検討が行われている。今後の進捗状況を組合としても注視していく必要がある。
 参考資料:
運航安全ワーキンググループ第1回答申(書式は変更しています。) 運航安全WG 答申07-01 2008 年3 月2 4 日

 運航安全WG 答申07-01 2008 年3 月2 4 日


 

別紙1 運航安全WG における答申について
 別紙1 
運航安全WG における答申について

 


添付1 【中・長期的な改善を図っていく事項】
 添付1 【中・長期的な改善を図っていく事項】

 


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