急減圧が人体に及ぼす影響の公開実験を!

123便事故の再調査を求めるL

事故調と航空関係者による実験を、もう一度対比してみましょう。

【低酸素症の実験】(約3,000ft/minの減圧後、気圧高度2万ftで実験)

 

事故調の実験

航空関係者の実験

被験者
の状況
分析

「被験者1名は、約5分後から明らかな反応時間の増大、誤答の頻発、同一文章を何度も読み上げようとする等の異常がみられた」

「他の被験者は、約4分後に誤答が頻発、約9分経過ごろから反応時間のわずかな増大がみられた

5〜6分で正確に朗読出来なくなり、手の痙攣が止まらなくなった

・約5分で直線が引けなくなった

・約3分でカードが掴めなくなった

3〜6分で正常な作業が出来なくなる」との定説が裏付けられた

酸素マスクの着用

12分間も酸素マスクなしで課題終了

顕著な低酸素症により3〜7分で酸素マスクを着用

航空関係者による実験では、短時間でマスクを着用せずにはいられなくなったのに対し、事故調の被験者は比較的軽微な症状に留まり、12分間酸素マスクなしでも耐えられています。

同じ条件で実験されたはずが、なぜ顕著な違いが出たのでしょう?

 

事故調の実験

航空関係者の実験

減圧室の規模

20立方メートル

70立方メートル

航空関係者の実験に比べ、事故調の実験では減圧室の容積ははるかに小さく、かつ試験用の機材が相当の容積を占めたと考えられ、その中に4人の搭乗者が入っています。この状態では同乗者が純酸素を吸って室内に吐き出す排気に含まれる残留酸素は無視できず、減圧室内の酸素濃度が上がっていた可能性は否定できません。

【急減圧実験】

 

事故調の実験

航空関係者の実験

被験者の状況分析

「マスクを外して4分経過した頃から明らかに反応時間が増大した」

「他の1名はマスクを外して約3分後にやや反応時間が増大している時期があるが、その後は復元している

手の震えやカードの読み違い、計算が著しく遅くなるなどがみられた。

作業を正確に行えたのは5分程度と判定された。

減圧時のショック

「急減圧による格別の症状は認められなかった」

(しかし被験者は「思わず酸素を吸った」との体験談を語っており、この結論には疑惑あり)

被験者のコメント

「減圧時ショックを感じた」

「急に寒くなった」

「湿度が高くなり皮膚が濡れるように感じた」

他の急減圧を伴った事故に遭遇した乗客・乗員の証言とも合致

この実験でも、事故調の実験での症状は極端に軽く判定されています。

しかし事故調の急減圧実験では、20立方メートルの減圧室に搭乗者5人(航空関係者の実験では3人)が入っており、減圧に伴ってマスクから噴出する酸素量は無視できないはずです。

つまり123便の状況の裏付けには以下のような条件が不可欠なはずです。

    低酸素症の実験は大型のチャンバーで、かつ少人数で行うこと

    小型チャンバーで実験する場合、チャンバー内の酸素分圧24,000ftに相当する状態を保った上で実験を行うこと

航空関係者の実験はテレビでも放映され、被験者の様子など映像で検証できますが、事故調の実験の模様は報告書の記載でしか確認できません。

果たして事故調の主張するように「123便程度の減圧は直ちに嫌悪感や苦痛を与えない」のでしょうか。そうであるならば、航空界の常識を覆すものであり、現在の急減圧時の乗員の対応手順の抜本的見直しが迫られる問題です。

従って私たちは「急減圧が人体に及ぼす影響の実験」を公開で行うよう求めているのです。  

(機長組合ニュース15-100)

目次に戻る

 

トップページへ >>