年金問題

   

2009年12月18日

12月18日 機長組合執行委員会見解

 

         今回の企業年金制度改定(減額)については、OBとの格差はあまりに大きい。

         しかしながら、企業年金制度を維持する事が将来に向けての組合員の利益に寄与する。

         機長組合は今回の制度改定を受け入れざるを得ないと判断する。

 

*       これまでの経緯

      年金改定について、会社は512日に一方的に「5割超の減額」を発表した。その後会社は組合からの度重なる「早期に議論せよ」との申し入れを全く聞き入れず、具体案に関する論議が全く行われなかった為、いたずらに時間だけを浪費した。

      その間、JALの再建の主たる要因が年金の削減であるとの誤った世論が出来ていったが、経営はしっかりしたマスコミ対応を行わず、風評被害とも言える状況になっていった。

      1123日になりようやく経営は年金の改定案を組合に示した。その内容は給付利率を切り下げる案、すなわち固定利率4.5%をCB(市場金利連動型)1.5%に下げ、更に現役には年金原資の終身部分にあたる会社拠出分を削減する事により、給付水準に於いて現役の減額率が約50%、OBの減額率が約30%となるもので、両者の間に大きな差のあるものだった。

      機長組合は123日、機長組合のスタンスとして以下の内容を確認した。(抜粋)

JALが安全運航、良質なサービス、利用者・国民の為の確実な運航を維持する為には広く社会の賛同を得た中で「法的整理」によらない再建を成し遂げることが不可欠です。
 機長組合は「法的整理」を避ける為に「年金の改定」が必要ならば、それを否定するものではありません。しかし社員の理解の為には、経営トップが1123日の改定案にこだわらず、竹中福社長が1126日の機長組合との団交で約束した「(改定案は)アイデア段階だ。組合の意見を伺って、反映できるものは反映したい」を誠実に履行し以下のような対応をすることが必要です。”

(詳細は機長組合ニュース24-70参照)

      機長組合は限られた時間の中で、上記スタンスに則り現役に対する改定案について少しでもOBとの格差を埋めるべく経営と交渉を行っていった。

      経営は1126日の団交で竹中副社長が約束した「組合の意見を伺って、反映したい」とは裏腹に、128日の副社長交渉、1211日の8労組合同の社長交渉の場でも、組合からの「現役に対し何らかの改善が必要」との主張に対し、“関係各方面と調整をした結果なので「ギリギリの案だ」”として、実質的に1123日の案が最終案であるとの姿勢に終始した。また、実施時期については2009年度内(20103月末)に認可を得て4月から実施する予定を崩さなかった。

      会社は提示した会社案について職場に対する説明会を開催した。運航本部では出席希望者に対しスケジュール調整を行うなどの対応を行ったが、客室本部では長大路線の帰着後の客室乗務員に対しマネージャがわずか30分程度の説明の後、アンケートの提出を求めるなど、各本部において異なった対応となり、末端レベルとは言え労務姿勢の観点で不信を招く要因となった。

      年金基金では1214日に財政委員会が開かれ、会社提案の改定案について初めての説明を行った。

      経営は1216日、制度改定の適用は201010月以降とするとの修正案を示した。

      14日の財政委員会からわずか4日後の1218日、JAL企業年金基金の代議員会が開かれた。基金事務局からは修正案として、第1、第2年金に10年確定年金を設定する事、加入者(現役社員)の掛け金率を変更しない事、制度改定の適用を201010月以降とする事が示された。また、速やかな同意書の配布、及びその締め切りを2010112日とするとの日程も提案された。議論の中では“OBとの格差への不満”“JAL再建への道筋が示されていない事への不満”“経営の一連の対応への批判”等の意見が出た。議案は賛成多数で可決された。

 

*       判断の要素

      会社の示した減額給付案について、加入者(現役社員)の掛け金の新たな負担増については止める事ができたものの、組合の指摘したOBとの格差については新たな提案をさせるには至らなかった。

      この背景には、JALの年金削減が経営収支改善とは本来関係ない中でも、JALの再建支援の為に「年金改定が必要」とせまる外部の強い圧力が作用したもの、と判断する。

      機長組合は企業年金に関し、強制的な削減やOBが最低積立基準額(特例一時金)を取得して年金を脱退する権利を制限するなどが、法的措置(特別立法等)により行われることは避けなければいけないと判断している。

      真のJAL再建に向け職場に展望を示すべき、との組合主張に対して経営は、過去を総括し未来に向けて組合と論議していく事を表明している。

      これを足がかりとして、労務姿勢の改善、社員福祉の改善などを十分交渉し、実現していく展望に繋がるものと考えられる。

 

機長組合1218日見解

今回の企業年金制度改定(減額)については、OBとの格差はあまりに大きい。しかしながら、企業年金制度を維持する事が将来に向けての組合員の利益に寄与することから、機長組合は今回の制度改定を受け入れざるを得ないと判断します。


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